歌い続けた川田正子さんのこと
14日(金)のNHK-BS2で放映された川田さんの番組。
ビデオに撮って、DVDにダビングして、何回も拝見しました。
そのたびに、心打たれます。
◆心を癒す歌声
川田さんは、昭和18年にコンクール入賞。
歌は、『兵隊さんの汽車』でした。
(戦後、歌詞が変更され、『汽車ポッポ』になります)
◇ ◇ ◇
汽車、汽車、ポッポ、ポッポ、シュッポ、シュッポ、シュッポッポ
兵隊さんを乗せて シュッポ、シュッポ、シュッポッポ
僕らも 手に手に日の丸の 旗をふりふり おくりましょう
ばんざ ばんざい ばんざい 兵隊さん 兵隊さん ばんばんざい
◇ ◇ ◇
戦中は、ラジオで戦意高揚のための歌を歌いました。
遠い戦地で、空襲の国内で、川田さんの声を多くの人達が聞きました。
それは、戦意高揚というより、心を癒す歌であったと思います。
◆明るい夢の歌声
戦後、復興に向かう社会に明るい歌が求められたとき、再び川田さんが登場します。
『里の秋』は、復員兵を待つ家族の思いを歌う名曲です。
そして、『みかんの花咲く丘』が、大ヒットします。
◇ ◇ ◇
みかんの花が 咲いている
思い出のの道 丘の道
はるかに見える 青い海
お船が遠く かすんでる
◇ ◇ ◇
伊豆の海辺に住みたい、『とんがり帽子』のように丘の上に大きな窓の家を建てたい。
そんな夢を描いたのは、私だけだったでしょうか。
貧しさの中で、明るい未来を感じさせてくれたのです。
昭和22年に、突然、川田さんは童謡歌手を引退します。
オペラ歌手をめさし、大学の声楽科へ進学します。
しかし、やがて童謡の世界に戻ることとなります。
◆いつまでも続く歌声
童謡で心を癒される人がいる限り、歌い続ける。
飾りのない素直な歌声は、もう聴けなくなりました。
でも、心に残る川田さんの童謡は、いつまでも忘れることはありません。
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