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童謡・唱歌:『雨』

 『雨』  北原白秋作詞、弘田龍太郎作曲、1918年(大正7)

雨がふります 雨がふる
遊びにいきたし 傘はなし
紅緒のかっこも 緒がきれた

雨がふります 雨がふる
いやでもお家で 遊びましょう
千代紙おりましょう たたみましょう

雨がふります 雨がふる
けんけん小雉子が 今鳴いた
小雉子も寒かろ さびしかろう

雨がふります 雨がふる
お人形ねかせど まだやまぬ
お線香花火も みなたいた

雨がふります 雨がふる
昼もふるふる 夜もふる
雨がふります 雨がふる

 ◇ ◇ ◇

子供の頃の梅雨は、こんな様子でした。
しとしと、しとしととよく降りました。
外で遊びたくてたまりません。

どうにもやりきれない気持で、雨を眺めていたものです。
そんな時に、母がこの歌をきれいな声で歌ってくれました。
雨のおかげでお米が育つといわれても、子供心にはとにかく退屈な季節でありました。■