雑学:暦 ~ 大の月小の月の順序
◆素朴な疑問
「7月と8月はなぜ連続して31日なのか???」
と、子供の頃からず~っと思っていた。
大→小の規則性がないし、覚えにくかったし。
◆月の大小
現在の1ヶ月の日数は、つぎのようになっている。
・大の月= 31日:1月、3月、5月、7月、8月、10月、12月
・小の月= 30日:2月(28 or 29日)、4月、6月、9月、11月
1月から7月までは、大小の順が規則的である。
8月が大で、以後は大小の順が規則的である。
8月で折れ曲がって、全体では不規則だ。
◆当初のユリウス暦では整然
BC45年に、ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)が「ユリウス暦」を制定。
この暦では、奇数月は「大」、偶数月は「小」、となっている。
また、カエサルの誕生月に因んで、7月の名前が「Julius」に変更されている。
◆アウグストゥスが決めた
BC45年に、カエサルが暗殺された。(「ブルータスよ、お前もか!」)
アウグストゥスが後継者となった。
アウグストゥスは、やがてローマの初代皇帝となる。
BC8年に、ユリウス暦が改定された。
閏年を誤って設定したため、誤差が生じたためである。
4年に1度とすべきところを、3年に1度にしてしまった、というお粗末!
改定は、誤差の修正と閏年の正しい運用が目的のはずであった。
ところが、アウグストゥスは自分の誕生月である8月の名前を「Augustus」に変えた。
その上で、皇帝の月は「大=31日」であるべし、とした。
8月が大になったので、9月を小に、10月大、11月小、12月大、に変えた。
すると、8~12月で1日増えるので、もともと少ない2月を1日削って28日とした。
結果は、グレゴリオ暦にも引継がれ、現在に至った。
◆やれやれ
これで、大の月小の月が8月で折れている理由が分かりました。
皇帝アウグストゥスの仕業でありました。
次回は、「October(第8番目の月)=10月」にまつわる雑学です。
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