2018宇治・奈良<藤>紀行~興福寺仏像拝観
宇治平等院と春日大社の藤、興福寺の仏像拝観の紀行。
宇治平等院を訪れた後、JR奈良線で奈良へ。
興福寺の北円堂の特別公開で「無着・世親」像を拝観できた。
国宝館はすいていて「阿修羅」像などをゆっくりと鑑賞できた。
<4月25日(水) > 曇り
◆宇治から奈良へ
13:50-14:20 宇治→奈良/奈良線快速
三条通りで、興福寺の稚児祭りの行列に会う。
14:50-15:10 珈琲「たまき」 /\400
◆興福寺北円堂
15:20-16:40/\300
春季特別公開の「無着l・世親」像を拝観。
【北円堂】(4/25撮影)
◇「唯識」と法相宗
興福寺は、飛鳥時代から続く、法相宗の本山。
中国・唐の玄奘(三蔵法師)がインドから「唯識」を伝えた。
その「唯識」を基に、玄奘の弟子が法相宗を開き、さらに日本に伝えられた。
「唯識」は、無着・世親の兄弟が集大成し、後の仏教に大きな影響を与えた。
世の中の現象は、全て自らの心が描いたイメージである、というような考え方だ。
現代の悩める社会に最適な仏教思想と思われる。
(「唯識」については、1990年台にNHKラジオ第2で講座があり、一年間聴講した)
◇「無着・世親」像(国宝、鎌倉時代)
【無着像】(ネットより)
【世親像】(ネットより)
二人の彫像は、鎌倉時代に運慶の指導の下、無著像は運助、世親像は運賀が制作した。
温厚・沈着・清楚で慈愛に満ち、強い信念を感じさせてくれる。
実に貴重な、初めての拝観であった。
惜しむらくは、彫像が北円堂のご本尊・弥勒如来像の背後に配置されていること。
そのため、間近に拝観できない。
保存の安全性も考えると、ぜひ、国宝館で常設展示して欲しいものだ。
<4月26日(木) > 晴れ
10: 30- 12:00 春日大社・万葉植物園で<藤>を撮影
12:30 猿沢池
【猿沢の池】(4/26撮影)
ならまち散策、昼食、買い物、見学、珈琲
◆興福寺・国宝館
15:00-15:30/\800
折りよく、スカスカにすいていた。
◇天燈鬼・龍燈鬼立像(国宝、鎌倉時代)
【天燈鬼】(ネットより)
天燈鬼像は、2本の角と3つの目を持つ。
口を大きく開き、やや横目で前方をにらむ。
左肩に乗せた燈籠を左手で支えている。(興福寺HPより引用)
【龍燈鬼】(ネットより)
龍燈鬼像は、腹前で左手で右手の手首を握る。
右手は上半身に巻きついた龍の尻尾をつかむ。
頭上に乗せた燈籠を上目づかいににらんでいる。(興福寺HPより引用)
◇ ◇ ◇
『ネットで見つけたホント情報』
この天燈鬼と龍燈鬼、明治の初年頃には、バラバラの古材だった。
それも仏像の修理用材木として職人達に提供されたものだった。
つまり興福寺では、それが鬼の彫刻である事を知らなかったのだ!!!
職人の森川 杜園(もりかわ とえん)が、この古材が鬼の像になることに気づいた。
何を担いでいたのか不明だったが、燈籠を制作して加え、現在の姿に復元した。
天燈鬼・龍燈鬼は、もともとは四天王像に踏みつけられる邪鬼(餓鬼)であった。
これを独立させ、、燈籠を持たせて仏前を照らす役割を与えた。
鎌倉時代と明治の職人の創作が合成され、傑作彫刻を生み出した。
◇ ◇ ◇
◇阿修羅像(国宝、奈良時代)
【阿修羅】(ネットより)
もっとも人気の高い仏像「阿修羅像」。
今回は、観光客がまばらで、像のすぐ前で独り占めして鑑賞。
阿修羅というイメージとは異なる、少年らしい表情と姿・形を心に刻むことができた。
◆帰路へ
16:23-16:55 JR奈良→京都
17:32-20:10 京都→東京 ひかり530号
21:100 帰宅
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