お米2007 ~ ハサ掛け米を食す
◆消え行くハサ掛け
ハサ掛け米は、貴重なお米だ。
ハサ掛けは、稲を「ハサ」という枠組に掛けて天日に干す。
現在では、稲はコンバインで刈取り、脱穀し、乾燥機で乾燥する。
ハサ掛けは、重労働で、非効率で、お天気次第。
高度成長、効率優先、機械依存の時代の流れに取り残され、衰退してしまった。
そんな中で、ハサ掛けを守り続ける人達がいる。
◆米作り仙人との出会い
その一人の方(仙人?)と出会い、お米を分けていただくという幸運に恵まれた。
仙人の米作りの薀蓄も伺った。
田植えからハサ掛けまでの一貫した米作りの理念と信念に感動した。
◆あの時のあの味
50年前に食べた、あの「ぷちぷち感」の極上の味である。
噛むほどにほのかな甘味がでてくる。これが本当の米の飯だ。
そういえば、炊いているとき、炊飯器から香ばしい湯気が漂っていた。
なぜ、ハサ掛け米には、「ぷちぷち感」があり、甘味があり、香りがあるのか。
昔のままの作り方だからなのか。 現在の農業技術では再現できないのか。
これはかなり奥が深い物語になるので、機会を改めてまとめて報告したい。
◆文化資産
この数十年で失われ、忘れられた大切なものが、ハサ掛け米作りにはある。
他のお米とは別の次元のお米である。
ハサ掛け米作りは、貴重な『農業文化資産』であり、これを絶滅させてはならないと強く思う。
→ 当サイトでは、ハサ掛け(他の地区)を写真で紹介しています。(blog紀行:10/10)