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お米2007 ~ 食後の感想3

◆米グルメ
米は個性的に作ることができる。
個性的なうまい米には、農家のこだわりと思い入れがある。
それらの中に「自分の米」を見つけることは、大きな楽しみではないだろうか。

これはもう「米グルメ」の世界である。
先の「米は野菜の一種」という割り切りの対極といえる。
飽食の時代に、米はこだわるに値するすばらしい「食べ物」である。

◆グルメ米
隅々まで農家の眼が届くような田んぼの米が、個性的でうまいグルメ米である。
グルメ米は、狭い田んぼで、手間をかけて作られ、面積当たり収量も少ない。
つまり、市場価格で売っても採算はとれない。

だから農家は自家用分を作るだけで、一般消費者の手に渡ることはほとんどない。
あの風味絶佳のハサ掛け米など、あることさえ知らない消費者が多い。
消費者にグルメ米を知ってもらい、米グルメに変身させるのが、米作りの生きるひとつ道だ。

◆米作りの大規模化の行く末
狭い田んぼは非効率のやり玉に挙げられ、大規模化政策で切り捨てられようとしている。
米作りの大規模化では、コストや効率ばかりが議論されている。
グルメ米危うし。

大規模化とは、田んぼを1ヘクタール(1町歩)の大きさに集約し、効率的な米作りを目指す。
一農家が20ヘクタール位の規模であれば、米作経営が成り立つとしている。
しかし、この100m四方の田んぼでは、隅々まではとても眼が及ばない。

その米を消費者は好んで買うだろうか。 味と食感で、低価格の外国産米と勝負できるのか。
多くの消費者にとって、米はそこそこの味で、安ければいいのだ。 
米の消費は増えないし、価格も下がる悪循環。

八郎潟を干拓し、大規模な米作農業を実現した秋田県大潟村。
ここの農家が、現在の米価格では、もう採算がとれないと言う。
その大潟村の農家の規模に近づけようとする農業政策。 あぁ、米作り全体も危うし。(続く)