ぶらぶら長崎:南蛮茶(コーヒー)
コーヒーが我が国に伝わったのは、江戸時代初期。
オランダからという。
以来、『南蛮茶』と呼ばれていた。
当時の味を再現したのが、「南蛮茶屋」のマスター。
メニューでは、『ストロング』(450円)。
マスターが時間をかけて丁寧に入れてくれる。
その名のとおり強いコーヒーで、じっくりと味わう。
一杯飲むと、どこか忘れ難い苦味とコクのとりこになってしまう。
12月2日に初めて訪れて、6日までの5日間に7回通った。
お店は、江戸時代(!)の民家を改装したそうで、こじんまりとして心和む。
5席ほどのカウンタと奥にボックス席。
マスターの好きな1950年代のジャズが静かに流れる。
ひげのマスターに、長崎のことをいろいろと説明していただく。
時に現れる奥さんには、食べ処などを教えていただく。
ストロングとジャズとおしゃべり、そして柱時計。
もうひとつ、「南蛮茶屋」の特別メニュー、『赤い包みの英国製ビスケット』。
イチゴジャムをはさんだ正統派。
そこらの軟弱なビスケと違い、重厚な歯ごたえと奥行きのある甘味。
このビスケットは、マスターが個人輸入のルートを開拓して直輸入。
その苦労話を伺いながら味わうと、ひとしおの感慨。
「南蛮茶屋」は、まさにマスターのこだわりを表現する<長崎空間>だった。
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