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『でんない柿』の甘さ

◆本物の自然の甘さ
先月30日にいただいて来た『でんない柿』。
部屋に敷いた新聞紙に並べて置いた。
ここ二週間以上、やや濃いオレンジ色になっていくのを順に食べてきた。

それぞれが実に甘い!
コクがあって、優しく沁み込むような甘味だ。
渋くて固かった柿のみごとな大変身。すばらしい!

あの庭先に植えっ放しの木の枝に、なりっ放しだった柿の実。
もいだ後、そのままにして置いたのにこの甘さ。
まさに、甘柿『でんない柿』の<自然力>である。

◆自然と離れた現代の都会人
「今の柿はガスで渋を抜くからね。自然の甘さとは違うよ」と八百富のご主人。
そうか、都会人は流通経済の都合で作られた<人工の甘さ>を食べているのだ。
自然と離れた<擬似的自然>の世界に住んでいる、ということになる。

<擬似的自然>の味を<自然>の秋の味覚と思っている。
やすやすとだまされて、それでいいのだろうか。
本来の<自然>の味を忘れては、<自然と共生>する日本人の心も失われる。

◆反省
夏、糖度最高というメロンやスイカを買って食べた。
とても甘くておいしかった。
しかし、『でんない柿』に比べれば、甘いだけの甘さであったと思い知らされた。