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和菓子:彦根の『埋れ木』と『最中』

 昔ながらの懐かしい味わいの和菓子に出会った。
 彦根「いと重」(いとじゅう)の『埋れ木』と『最中』。
 どちらも独特のネットリ感がたまらない。

◆『埋れ木』

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 井伊直弼公が青年時代を過ごした「埋れ木舎」に因んで名づけられた。
 大手芒豆(白インゲン豆)を炊き上げた白餡を求肥で包む。
 それに、和三盆に抹茶を加えてまぶした柔らか和菓子。

 口に入れると和三盆の甘みと抹茶
 のほのかな香りと苦味。
 噛むと、白餡と求肥のネットリした甘みが口中に拡がる。
 まさに至福のひとときである。

 この『埋れ木』に初めて出会ったのは、前回の彦根紀行(2010/11)であった。
 玄宮園の茶室で、 抹茶のセットをいただいたとき。
 7年目に再会し、改めてそのネットリ味に酔いしれた。

◆『最中』

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 大納言小豆を伝統製法で炊き上げ、香ばしい最中種ではさんだ最中。
 最中種の香ばしい香りと小豆餡のネットリした甘さがたまらない。
 長年、探し求めていた子供の頃の最中の味だ。

 多くの和菓子店で最中を買ってみたが、こういうネットリ餡には巡り会えなかった。
 「いと重」は、伝統製法にこだわってきたので、昔懐かしい味を残しているのであろう。
 ありがたく、最高に嬉しい限りだ。

 (写真は「いと重」のHPから拝借、菓子の説明に同HPの内容を一部使わせていただいた)