世相:社会・経済の転換期
◆日本社会の停滞
日本は経済も社会も停滞している、と実感する。
と同時に、なんとかできる、とも実感する。
考え方とやり方を変えればいいはずだ、と。
明治以来、日本は「脱日本」を目指してきた。
文明開化から富国強兵を国家の基本政策にした。
結果は軍事力に依存して、太平洋戦争に敗れた。
敗戦後は、経済復興で始まり、高度成長路線を走った。
過度に経済力に依存し、結果はバブルで自滅した。
そして長い停滞期に入り、米金融危機で大きな打撃を受けた。
◆停滞を打破するには
現在の停滞は、バブル崩壊後の対処を誤ったことにある。
明治維新は、黒船をきっかけに幕藩体制を倒し、帝国憲法による国家を作った。。
敗戦後は、米国占領下で、現憲法の体制に変えた。
バブル崩壊後は、内向きの火消しに終わった。
細川政権の登場、小選挙区制の導入などがあったが、政治体制の大枠は維持された。
小泉改革はアダ花に終わり、むしろ混迷を深めた。
現在の停滞を打破するには、明治維新および敗戦後に匹敵する社会変革が必要だ。
バブル崩壊後にやり損ねた変革を実現しなくてはならない。
国民(=庶民、市民、住民、個人)にはそれが分かっている。
日本にとって不幸なのは、政治・行政には全く分かっていないことだ。
8月30日の衆院選は政権交代がテーマである。
しかし、政権交代ではなく『政策交代』が真に求められている。
自公ではダメ、民主なら少しはマシか、という風が吹いている。
仮に民主党が大勝しても、国民のきびしい評価に耐えられるか。
せめては、次期政権は『変革政策』を確立するための布石を打って欲しいと願う。
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