聖武天皇のベッド
◆文化講演会を聴く
NHKラジオ第2 2010年3月7日(日)20:00-21:00
テーマ:聖武天皇と大仏
講 師:西山 厚(奈良国立博物館学術部長)
大仏建立にかけた聖武天皇の思い、正倉院の品々に込めた光明皇后の思い。
講師のお話は、内容と巧みな話術で大いに楽しませてくれた。
その中から、正倉院に収められた天皇のベッドの『秘話』を紹介する。
◆正倉院のふたつのベッド
光明皇后が大仏に献納した聖武天皇遺愛の品は、600点以上に及ぶ。
その目録=『国家珍宝帳』の最後に、「御床(ごしょう)二張」がある。
聖武天皇と光明皇后が使っていたシングルベッドだ。
さて、ふたつのベッドはくっついていたか、離れていたか??
気になるところである。
その答えを見つけたのは、西山講師御自身だったという。
◇ ◇ ◇
目録には、これらのベッドのカバーも含まれていた。
そのベッド・カバーの幅が、ちょうどベッドふたつ分。
つまり、ふたつのベッドはくっついて置かれていた!!
仲がおよろしかったようで。
光明皇后が聖武天皇の遺品を大仏に献納した理由も分かる気がする。
皇后の後世(いや来世)への<愛のメッセージ>といえる。
◆正倉院展
毎年、秋に奈良国立博物館で正倉院展が開催される。
この講演を聴いて、ぜひ拝観したいと思う。
ただ今年は<平城遷都1300年>であり、超大混雑かもしれない。
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