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世相:チリ鉱山事故、全員救出

◆全員が救出される
チリの鉱山事故で地下深く閉じ込められていた作業員33人が全員救出された。
CNN TVのライブ中継は感動的であった。
奇跡的な生還は、多くの人々の力の結晶であった。

事故の直後、ウルスアさんというきわめて優れたリーダーが、全員をまとめた。
避難所に備蓄されていた僅かな牛乳とツナ缶とビスケットを、20日分に分けた。
そして、33人を3チームに編成し、1日3交代制で、ひたすら救助を待った。

地上では、生存者の探索を続け、事故17日後、ついに避難所の作業員を確認した。
国を挙げての救出活動は、アメリカをはじめとする国際的協力を得て進められた。
救出計画の立案、掘削機の持込み、救出カプセルの開発など、など。

事故69日後に救出作業が開始され、まず救助隊員のゴンザレスさんが地下に降りた。
計6人の救助隊員が地下に降りた。
ゴンザレスさんは、22時間半の救出活動の間、ずっと地下に留まり、最後に地上に戻った。

最初の救出者には、ベテランで体調良好な作業員が選ばれた。
彼の生還は実に感動的で、思わず拍手と涙。
大統領も大喜びで迎えていた。

以後、救出作業は順調に進み、作業員33人と救助隊員6人が一人約30分で地上に戻った。
リーダーを努めたウルスアさんは、33人の作業員の最後に救出された。
ウルスアさんとゴンザレスさんの勇気と責任感を大いに讃えたい。

◆ライブ中継について
CNNは、チリ国営TVの画像を流していたようだが、やたら大統領の顔がアップされる。
抱き合うシーンでも、作業員は背中で、大統領は顔だ。逆だよ!
ちなみに、CBSの定時ニュースでは、大統領の顔だけが出る部分はカットされていた。

いわば国家事業でもあり、ときどき政治的な歓迎の演説も目立った。
それでも大統領は、最後の救助隊員ゴンザレスさんの番まで、現場で歓迎を続けていた。
政治的演出も目立ったが、国のリーダーとして、国内外に向けたアピールには成功した。

(どうも影の薄い菅首相にも、少しは見習って欲しいものだ)