世相:東日本巨大地震
◆大津波
3月11日、東日本沖の太平洋海底でM9.0の巨大地震が発生した。
10mを越える大津波が、三陸、宮城、福島の沿岸を襲った。
町や村を飲み込み、多くの人命を奪い、瓦礫の山と化した。
あまりのすさまじさに、被災者の方々にかけることばは見つからない。
ここは、国・社会が心を一にして、被災者を支え、力づけ、再起を応援するしかない。
日本と日本人の真価が問われる時だと思う。
◆頼りになるもの
被災状況の報道をTVで見るにつけ、感じることは、
・被災者の心の優しさ、強さ
・自衛隊、警察、消防、医療関係者などの献身的救援活動
・国民個々人の支援の動き
など、頼りになる日本と日本人の姿だ。
敬服し、感謝し、感動する。
肉親・家族を捜し求める人達の悲痛な声は、心に染みついている
「お母さ~ん!」と瓦礫に向って叫ぶ少女の涙声。
思い出すたびに、涙が込み上げてきて止まらない。奇跡を願う。
◆お粗末なもの
そうした被災地の現実に比べて、全く話にならないのは、
・指導力のない政府、政治家
・メルトダウンの東京電力
である。あまりにもヒドい。
◇指導力のないのない政府、政治家
救援を待つ被災者を力づけるメッセージを発信できていない。
・「もうすぐ助けに行くので待っていて下さい」とくり返せ!
国難にあたり、国民を鼓舞するメッセージを発信できていない。
・「今こそ、日本の底力を発揮しよう」と呼びかけろ!
被災者救援、被災地復興への具体的政策の提示ができていない。
・当面の救援活動方針、復興のための基本方針などを明示しろ!
・方針実現のための政策、財政、体制、具体的計画を提示しろ!
◇メルトダウンの東京電力
福島第1原発の状況は、きわめて深刻だ。
1号機の冷却水注入の不具合に始った事故は、3号機に飛び火した。
それらの処理に追われるうちに、2号機がおかしくなった。
1号機が水素爆発を起し、3号機が続き、2号機の燃料棒が露出し、底部で爆発も。
2号機から放射性物質が漏れたため、午前の総理談話で住民避難のレベルを上げた。
停止していた4号機で火災が発生し、燃料プールの水の温度が上昇している。
同じく停止していた5、6号機でも燃料プールの水の温度が上昇している。
この間の東電の対応は、まるで後手後手だ。
情報開示も遅れ遅れで、内容は不適切、不十分だ。
住民や国民の不信感を招き、日本に対する国際的な信頼感も大きく損ねている。
東電の記者会見(3/15 23:00~)のテイタラクは、もはや喜劇だ。
あの’全員集合!’で楽しんだ「ダメ会社のダメ会議」のドタバタ劇そのままだ。
東電という会社自体が<メルトダウン>状態にあると思えてならない。
現場担当者の必死の努力にもかかわらず、会社の当事者能力には疑問符がつく。
そんな会社が、人類のエネルギーの柱である「原子力」の命運を背負っている。
世界が注視する中で、東電は<原発>を無事に制御することが求められている。
(東電は、<計画停電>でも社会を混乱させている → 次回以降の記事で)
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被災者&国民と政府&東電の間には大きな意識格差があります。