世相:日本シリーズは日本ハムが制す
◆日本ハムが4勝2敗で広島を押し切る
2連敗後の4連勝で逆転した。
両チームともに走攻守に優れ、レベルの高いシリーズだったと思う。
結果は、日本ハムの粘り強さと監督の采配が光った。
◆激闘のパ・リーグと独走のセ・リーグの差
今シーズンのパ・リーグは、スキのない最強者のソフトバンクが独走していた。
最大11.5ゲーム差を、日本ハムはチーム一丸となって逆転し、最後も競り勝った。
ソフトバンクに気の緩みが出たとはいえ、日本ハムは日を追って強くなっていった。
一方、セ・リーグでは弱体化した巨人を尻目に広島が独走した。
日本シリーズでは、互いに地元で2勝ずつして迎えた第5戦で、思わぬ決着がついた。
同点の九回裏に、広島のストッパー投手が満塁サヨナラ本塁打を喫した。
広島の3人のリリーフ投手は、大接戦の3~5戦の三日間を連投した。
シーズン中も安定した勝利の方程式を日本シリーズでも守った。
重圧のかかる中で連投の疲れは相当なものであったろう。
日本ハムの方は、シリーズ直前にストッパーがケガで戦線を離脱した。
それを臨機応変の投手起用で対応し、結果として、負担が分散された。
それがシリーズの流れを引き寄せた。
広島の地元に戻った第6戦、4対4で迎えた8回表、広島のセットアッパー投手が崩れた。
二死後に三連続ヒット、押し出し四球、ヒット、とどめに満塁本塁打を浴びて計6失点。
これで万事休す、日本ハムのシリーズ制覇が確定した。
激闘をくぐりぬけてきた日本ハムが、安定して独走した広島に勝利したシリーズだった。
栗山監督の采配も、投手リレーや打線の組み替えに味わいがあった。
大谷投手を第7戦に温存し、打者としても出場させず、しっかりと次にも備えていた。
◆来シーズンは
日本ハムは、リベンジに燃える強豪ソフトバンクと競り合う。
広島は、マンネリ老朽化した巨人やドングリの背比べの4チームが相手。
どうやらパ・リーグ優位が続きそうだ。
(巨人は、来季も前監督の居抜きのコーチ陣のまま、マンネリ状態が続く)
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