「コウノトリの郷」公園の紹介
◆新横綱・稀勢の里、連勝から暗転
大相撲の春場所、稀勢の里は、12日目まで全勝であった。
このまま千秋楽まで行く勢いがあった。
復調した大関・照ノ富士が、1敗でピタリと後を追う。
13日目、白馬富士に圧倒され完敗、土俵下に転落、左肩を負傷。照ノ富士と並ぶ。
14日目、鶴竜に、一方的に押し出され、2杯目。照ノ富士は1敗を堅持。
千秋楽は、照ノ富士戦。
まともな相撲が取れず、優勝は絶望的、休場かと思われたが、それでも出場。
しかし、照ノ富士に一気に土俵の外に押し出されるに違いない。
そんな稀勢の里の姿は見たくなかった。
◆奇跡が起こった
で、千秋楽は相撲中継は見ずに、選抜高校野球の方を見ていた。
すると、画面にテロップが流れた。
「横綱・稀勢の里が連続優勝」
な、なんということだ!!
すぐ、総合テレビにチャンネルを切り替えた。
ちょうど、優勝決定戦で、稀勢の里が照ノ富士を右小手投げで破ったビデオ。
本割では、右からの突落としで勝ち、優勝決定戦に持ち込んだのであった。
つまり、左肩を負傷して使えないところを、右を使って照ノ富士に連勝したのである。
とても勝てると思われなかったところを、みごとに勝利を収めた。
まさに奇跡としか言いようがない。
◆「見えない力」が見えた
千秋楽(3/26)の夜、NHKテレビのインタビューで、稀勢の里が語っていた。
「左が使えないので、右を使って思いがけなく勝つことができた。
自分の右にそんな力があるとは、今まで見えていなかった。
見えない力を見たことは、これからの場所で自信につながると思う。」
これは、なかなか哲学的である。
逆境に追い込まれたとき、「見えない力」が見えてける。
日頃の努力の賜物であろう。
これで稀勢の里は一段と強くなり、ファンも増えると思われる
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